デッドリフトの1RM(MAX)は、実際に1回だけ挙げてみなくても、いま扱えている重量と回数からおおよその見当をつけられます。この記事では計算ツールと早見表を用意しました。出てくるのはあくまで推定値で、実測の1RMを保証する数字ではありません。

重量×回数で計算する(デッドリフトMAX計算ツール)
あなたの推定1RM(Epley式)
70kg
Brzycki式 67.5kg / O'Connor式 67.5kg / 3式平均 68.5kg
| %1RM | 重量の目安 | 目安の回数 | 主な目的 |
|---|---|---|---|
| 90% | 63kg | 4回 | 筋力アップ |
| 85% | 59.5kg | 6回 | 筋力〜筋肥大 |
| 80% | 56kg | 8回 | 筋肥大 |
| 75% | 52.5kg | 10回 | 筋肥大 |
| 70% | 49kg | 12回 | 筋肥大〜筋持久力 |
| 65% | 45.5kg | 15回 | 筋持久力 |
重量・回数を残すなら、筋トレ記録アプリFiTinで前回の記録を見ながら入力できます。記録と直近1ヶ月のグラフは無料。長期のグラフ表示はプレミアム機能です。
直近のセットで扱った重量と、そのセットで実際に挙げられた回数を入力すると、推定1RMが表示されます。入力に使うのは、フォームが崩れないまま終えられたセットの数値です。なお、余力を残して切り上げたセットの回数は、それ以上は挙げられなかった反復限界の回数とは別のものです。推定値を確かめるために、あらためて限界まで追い込んだ試技を行う必要はありません。
- 対象にするセットを一つ決める(同じ日の複数セットを混ぜない)
- そのセットで使ったバーベルの総重量を入力する
- そのセットで実際に完了した回数を入力する
- 表示された推定1RMを、条件とセットでメモに残す
回数が多いセットほど、推定の幅は広がります。10回を大きく超えるセットから逆算した数値は、方向性を見るための参考程度にとどめておくほうが無難です。
デッドリフトMAX重量の早見表
計算ツールと早見表はどちらもEpley式を使っています。推定1RM=使用重量×(1+回数÷30)というシンプルな形で、回数が増えるほど係数が大きくなる仕組みです。たとえば120kgを5回なら、120×(1+5÷30)=140kgという計算になります。
下の表は40〜200kgを10kg刻みで並べ、2回・3回・5回・8回・10回の場合の推定1RMを0.5kg単位に四捨五入して載せたものです。行が使用重量、列がそのときの反復回数にあたります。
| 使用重量 | 2回 | 3回 | 5回 | 8回 | 10回 |
|---|---|---|---|---|---|
| 40kg | 42.5 | 44 | 46.5 | 50.5 | 53.5 |
| 50kg | 53.5 | 55 | 58.5 | 63.5 | 66.5 |
| 60kg | 64 | 66 | 70 | 76 | 80 |
| 70kg | 74.5 | 77 | 81.5 | 88.5 | 93.5 |
| 80kg | 85.5 | 88 | 93.5 | 101.5 | 106.5 |
| 90kg | 96 | 99 | 105 | 114 | 120 |
| 100kg | 106.5 | 110 | 116.5 | 126.5 | 133.5 |
| 110kg | 117.5 | 121 | 128.5 | 139.5 | 146.5 |
| 120kg | 128 | 132 | 140 | 152 | 160 |
| 130kg | 138.5 | 143 | 151.5 | 164.5 | 173.5 |
| 140kg | 149.5 | 154 | 163.5 | 177.5 | 186.5 |
| 150kg | 160 | 165 | 175 | 190 | 200 |
| 160kg | 170.5 | 176 | 186.5 | 202.5 | 213.5 |
| 170kg | 181.5 | 187 | 198.5 | 215.5 | 226.5 |
| 180kg | 192 | 198 | 210 | 228 | 240 |
| 190kg | 202.5 | 209 | 221.5 | 240.5 | 253.5 |
| 200kg | 213.5 | 220 | 233.5 | 253.5 | 266.5 |
1997年のLeSuerらの研究は、7つの予測式をベンチプレス・スクワット・デッドリフトで比較したものです。予測式から得られるのはあくまで推定値であり、実測の1RMと同一視できるものではありません。表の数値も、その前提のうえで目安として扱ってください。
デッドリフトで数字を比べる前にそろえる条件

デッドリフトは、同じ「120kg×5回」でも中身が変わりやすい種目です。推定1RMを前回や他の人と比べるなら、まず次の条件をそろえてから比べます。
- スタンス:コンベンショナルか、スモウか
- 開始位置:床からか、ブロックやラックで高さを上げた状態からか
- 装備:ベルト、ストラップ、シューズの有無
- 可動域:プレートを毎回床まで下ろしているか、途中で切り返しているか
- 反復の仕方:一回ごとに静止するデッドストップか、タッチアンドゴーか
架空の記録例として、「コンベンショナル/床から/ベルトあり・ストラップなし/デッドストップ/120kg×5回」と残しておいたとします。翌月に同じ120kg×5回をストラップありのタッチアンドゴーで行った場合、推定1RMはどちらも140kgと表示されますが、条件が違うので同じ内容とは言えません。数字だけを並べると、この差が見えなくなります。
推定値を次のトレーニングに使うときの注意
推定1RMは、実測1RMの代わりではありません。表に140kgと出たからといって、その日に140kgが挙がるとは限らず、次回に挑戦すべき重量として示されているわけでもありません。あくまで、いまの状態を一つの数字に置き換えて記録するための道具として使うのが安全です。
もう一つ気をつけたいのが、入力する回数の前提です。推定式は、そのセットが限界近くまで行われたことを想定しています。反復限界から離れたセットの回数や、フォームが崩れた回数まで含めた回数を入力した場合、推定値が実力に対してどちら向きにずれるかは一律には決められません。何回残せたかの感覚も一緒にメモしておくと、後から読み返しやすくなります。
種目をまたいで比べたいときは、それぞれの記事も参考にしてください。式の考え方そのものは1RM計算の基本に、種目ごとの換算表はスクワットの1RM換算とベンチプレスの1RM換算にまとめています。
前回の条件を見返せるようにする
条件と数値をそろえて残すには、記録の置き場所を先に決めておくのが手軽です。トレーニング記録アプリのFiTin(ファイティン)では前回の記録を表示できるので、前回の重量と回数を確認したうえで、その日のセットに入れます。
よくある質問
早見表の数値どおりに挙がりますか?
保証はできません。表はEpley式による推定で、体調、スタンス、装備、可動域などの条件によって実際に挙がる重量は変わります。目安として見てください。
コンベンショナルとスモウで、表を使い分ける必要はありますか?
式そのものは同じものを使えます。ただし推定1RMの水準はスタンスによって変わりやすいので、記録には必ずどちらで行ったかを添えて、同じスタンス同士で比較するのが分かりやすい方法です。
ベルトやストラップを付けたセットの数値を入れてもいいですか?
入れて構いませんが、装備の有無も記録に残してください。装備が変わると同じ重量×回数でも中身が変わるため、条件を書き分けないと後から比較しづらくなります。
推定1RMを更新するには、どのくらいの頻度で計算すればいいですか?
決まった頻度はありません。トレーニング内容が一区切りついたタイミングや、扱う重量・回数が明らかに変わったタイミングで計算し直すと、変化を追いやすくなります。
参考資料
まとめ
デッドリフトの推定1RMは、重量と回数さえ分かればすぐに出せます。大事なのは、出てきた数字を実測1RMや次回の挑戦重量と混同しないことと、スタンス・開始位置・装備・可動域といった条件を一緒に残しておくことです。条件がそろっていれば、数字の変化は前回との比較材料になります。痛みや不安があるときは、無理にMAXを確かめようとせず、記録の積み上げのほうを優先してください。
