トレーニング法

1RMとは?計算方法・早見表と推定1RMの出し方を解説

「1RMって聞くけど、実際は何のこと?」「MAXに挑戦しないと自分の最大重量はわからないの?」——筋トレを続けていると必ず出てくるのが 1RM(ワンレップマックス) という言葉です。結論から言うと、1RMは実際に1回挙げてみなくても、いつものトレーニングの「重量×回数」から計算(推定)できます。この記事では、1RMの意味から計算式(Epley式・Brzycki式)、電卓いらずの早見表、そして出した数値をトレーニング重量に活かす方法までをまとめて解説します。

バーベルを担いでスクワットするトレーニングの様子

1RM(最大挙上重量)とは

1RM(One Repetition Maximum)とは、正しいフォームで1回だけ挙げられる最大の重量のことです。「1レップマックス」「MAX重量」とも呼ばれ、その種目における今の自分の純粋な筋力を表す指標になります。

RM(最大反復回数)と「回数」の違い

RMは Repetition Maximum=その重量で挙げられる限界の反復回数 を意味します。たとえば「80kgを6回が限界」なら、それは 80kg=6RM です。

  • 1RM:1回だけ挙げられる最大重量(=最大筋力の指標)
  • 6RM:6回が限界の重量
  • 回数(レップ):実際に挙げた回数

この「RM」という考え方を知っておくと、後で出てくる強度設定(何kgで何回やるか)がぐっと分かりやすくなります。

なぜ1RMを知ると筋トレが変わるのか

1RMは、トレーニング強度を決める「ものさし」 になります。「筋力をつけたいなら1RMの85%以上で低回数」「筋肥大なら67〜80%で8〜12回」というように、目的に応じた重量を1RMから逆算できるからです。感覚だけで重さを選ぶより、狙った刺激を入れやすくなります。

1RMの測定方法:直接法と間接法(推定)

1RMの求め方には、実際に挙げる直接法と、計算で出す**間接法(推定1RM)**の2つがあります。

直接法(実際に1回挙げる)

文字どおり、限界まで重量を上げて1回挙上に挑戦する方法です。正確な反面、フォームが崩れやすく、関節や筋肉を痛めるリスクが高いのが難点。補助者なしでの高重量MAX挑戦は特に危険です。

間接法=推定1RM(安全でおすすめ)

間接法は、軽めの重量で複数回挙げた記録から計算式で1RMを推定する方法です。たとえば「80kgを8回」挙げられたなら、そこから1RMを計算できます。MAXに挑まなくていいので安全で、毎回のトレーニング記録からそのまま求められるのが大きな利点です。初心者〜中級者には、基本的にこの間接法をおすすめします。

精度が高いのは「3〜6回」で測ったとき

推定1RMは万能ではありません。反復回数が多くなるほど誤差が大きく(過大評価になりやすく)なります。目安として、3〜6回で限界がくる重量から計算すると実測に近い値が出ます。15回挙げられる重量から逆算すると、現実より高めの1RMが出る点には注意しましょう。

推定1RMの計算式(公式)一覧

推定1RMの計算式はいくつかあります。代表的な3つを押さえれば十分です(w=挙げた重量、r=挙げた回数)。

計算式公式向いている回数特徴
Epley式1RM = w ×(1 + r ÷ 30)5〜10回最も普及。やや高めに出る
Brzycki式1RM = w × 36 ÷(37 − r)1〜6回低回数で堅実
O'Connor式1RM = w ×(1 + r ÷ 40)全般控えめ(安全側)に出る

計算例:100kgを5回挙げた場合

同じ記録でも、式によって少し結果が変わります。

  • Epley式:100 ×(1 + 5 ÷ 30)≒ 117kg
  • Brzycki式:100 × 36 ÷(37 − 5)= 112.5kg
  • O'Connor式:100 ×(1 + 5 ÷ 40)= 112.5kg

どれが正解ということはありません。迷ったら複数の式で出して平均を取るか、最も普及しているEpley式を基準にすると扱いやすいでしょう。

計算不要!推定1RM早見表

毎回式に当てはめるのは面倒——という人のために、「挙げた重量 × 係数」で1RMがわかる早見表を用意しました(Epley式ベース)。

挙げた回数かける係数例:80kgのとき
1回×1.0080.0kg
2回×1.0785.6kg
3回×1.1088.0kg
4回×1.1390.4kg
5回×1.1793.6kg
6回×1.2096.0kg
8回×1.27101.6kg
10回×1.33106.4kg
12回×1.40112.0kg

使い方はかんたんで、「挙げた重量 × 回数に対応する係数」 を計算するだけ。たとえば「80kg×8回」なら 80 × 1.27 ≒ 102kg が推定1RMです。ベンチプレス・スクワット・デッドリフトなど、種目を問わず同じ表が使えます。

1RM%換算表:トレーニング重量を決める

1RMがわかったら、今度はそこから**「目的に合った重量」を逆算できます。下の表は、%1RM(1RMに対する割合)と、その重量で挙げられるおおよその回数**の対応です。

%1RM目安の反復回数主な目的
100%1回最大筋力テスト
90%4回筋力アップ
85%6回筋力〜筋肥大
80%8回筋肥大
75%10回筋肥大
70%12回筋肥大〜筋持久力
65%15回筋持久力

目的別の強度設定

  • 筋力アップ:1RMの85%以上 × 1〜6回
  • 筋肥大(バルクアップ):67〜80% × 8〜12回
  • 筋持久力:65%以下 × 15回以上

たとえば1RMが100kgで筋肥大を狙うなら、「75〜80kgで8〜10回」が目安。1RMという基準があるだけで、その日のメニューの重量を迷わず決められるようになります。

FiTinなら推定1RMが自動でグラフになる

推定1RMは、一度計算して終わりにするより、トレーニングのたびに記録して推移を追うほうがずっと役立ちます。先月より上がっていれば確かな成長の証拠、伸び悩んでいれば停滞のサインに早めに気づけます。とはいえ、毎回スマホの電卓で式に当てはめてノートに転記して……は続きません。

筋トレ記録アプリ FiTin(ファイティン) なら、いつもの「重量×回数」を記録するだけで、種目ごとの推定1RMを自動で計算し、グラフで表示します(1RM推定グラフの使い方)。下の画面のように、MAXに挑戦しなくても最大筋力の伸びがひと目でわかります。

FiTinの推定1RM成長グラフ画面

「先月より強くなった」が数字とグラフで見えるから、モチベーションも続きます。自己ベスト(PR)を更新すると自動で記録される機能もあり、伸びた瞬間に気づけます。くわしくは「筋トレのPRとは?自己ベスト・PR更新の意味とRM/1RMの違い」もあわせてどうぞ。

記録のつけ方そのものを知りたい人は「筋トレ記録のつけ方|ノート・アプリでの管理方法とおすすめ」も参考になります。

1RM測定・推定の注意点

  • フォームを崩さない:反動や可動域を狭めて挙げた回数で計算すると、数値が実態とずれます。
  • 体調で上下する前提で扱う:睡眠・疲労・コンディションで1RMは日々変動します。1回の数値に一喜一憂しないこと。
  • 高回数からの推定は過大評価に注意:前述のとおり、できれば3〜6回で限界がくる重量から計算しましょう。
  • 初心者はいきなりMAXに挑まない:フォームが固まるまでは、間接法(推定)で代用するのが安全です。

よくある質問

推定1RMはどのくらい正確ですか?

3〜6回で限界がくる重量から計算すれば、実測との誤差は比較的小さくなります。一方、10回を超える重量から逆算すると高めに出やすいため、あくまで「目安」として扱いましょう。

Epley式とBrzycki式、どちらを使えばいいですか?

低回数(1〜6回)ならBrzycki式、5〜10回ならEpley式が目安です。迷う場合は両方で計算して平均を取るか、最も普及しているEpley式に統一すると比較しやすくなります。

1RMはどのくらいの頻度で測り直せばいい?

直接法で実測するなら数週間〜1か月に1回程度で十分です。日々のトレーニングでは、毎回の記録から出る推定1RMの推移を追うほうが安全で手軽です。

初心者がいきなり1回MAXに挑戦してもいい?

おすすめしません。フォームが安定しないうちの高重量MAXはケガのリスクが高いため、まずは推定1RM(間接法)で自分の筋力の目安を把握しましょう。

ベンチプレスやスクワットで計算式は変わりますか?

計算式は種目共通で使えます。ただし下半身種目は高回数が出やすく、推定値が高めに出る傾向があるので、低めの回数で測るのがおすすめです。

まとめ

1RM(最大挙上重量)は、実際にMAXへ挑戦しなくても、いつもの「重量×回数」から計算式や早見表で推定できます。EpleyやBrzyckiといった式を使えば安全に自分の最大筋力の目安がわかり、そこから%換算で目的に合ったトレーニング重量も逆算できます。さらに大切なのは、推定1RMを記録して推移を追うこと。数値の伸びが見えると、筋トレはぐっと続けやすくなります。手計算が面倒なら、重量×回数から自動で推定1RMを出してグラフ化してくれる筋トレ記録アプリFiTinを使えば、無理なく成長を可視化できます。

写真: John AranoUnsplash)。アプリ画面はFiTinより。

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